こんにちは、愛犬家の皆さん。「フィラリア予防をしなきゃ」とは聞いたことがあるけれど、実際どんな病気なのか詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか?あるいは「うちの子には関係ない」と思っていませんか?
私も初めて犬を飼った頃は、動物病院で「フィラリア予防は必須です」と言われても、その重要性を本当に理解していませんでした。でも、この恐ろしい病気について知れば知るほど、愛犬を守るためには正しい知識と予防が欠かせないことが分かってきたんです。
この記事では、フィラリアの基本から予防法、お出かけ時の注意点まで、愛犬を守るために知っておくべきこと全てを分かりやすくお伝えします。最後まで読むことで、大切な家族である愛犬をフィラリアから守る自信が持てるようになりますよ。さあ、一緒に学んでいきましょう!

そもそもフィラリアってどんな病気?
フィラリアという名前は聞いたことがあっても、実際にどんな病気なのか詳しく知らない方も多いと思います。まずは基本から理解していきましょう。
フィラリアの正体
フィラリアは、犬糸状虫という寄生虫の一種です。この寄生虫が犬の体内、特に心臓や肺動脈に住み着き、成長して繁殖することで、心臓に重大なダメージを与える恐ろしい病気なんです。
成虫になると、なんと15〜30cmもの長さに成長します。小型犬の場合、心臓そのものがとても小さいことを考えると、この寄生虫の大きさがいかに危険かお分かりいただけるでしょう。
感染の仕組み
フィラリアはどのように感染するのでしょうか?その答えは、蚊です。
- フィラリアに感染している犬の血液を蚊が吸血します
- 蚊の体内でフィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)が成長します
- その蚊が別の犬を刺すと、幼虫が犬の体内に侵入します
- 幼虫は犬の体内を移動し、最終的に心臓や肺動脈に到達します
- そこで成虫に成長し、繁殖を始めます
つまり、たった1匹の蚊に刺されただけでも、フィラリアに感染する可能性があるのです。特に日本の温暖な気候は蚊の繁殖に適しているため、国内のどの地域でも注意が必要です。

フィラリア症の恐ろしい症状
フィラリアに感染すると、どのような症状が出るのでしょうか?初期段階では特に目立った症状がなく、それが厄介なところです。
しかし、病気が進行すると次のような症状が現れます。
- 咳や呼吸困難:成虫が肺動脈を詰まらせることで、犬は息苦しさを感じるようになります
- 運動不耐性:少し歩いただけで疲れてしまい、横になりたがります
- 元気や食欲の低下:体力が奪われ、いつもの元気がなくなります
- お腹が膨れる(腹水):心臓の機能低下により体内に水がたまります
- 体重減少:長期的な食欲不振により痩せていきます
- 突然死:最悪の場合、心不全により突然命を落とすことも
私の友人の愛犬も、フィラリアに感染してしまい、治療のために何度も動物病院に通い、犬も飼い主も本当に大変な思いをしました。早期発見できたからまだ助かりましたが、発見が遅れていたら…と思うとゾッとします。
なぜフィラリア予防は絶対に必要なの?
「うちの子は室内犬だから大丈夫」と思っていませんか?残念ながら、室内飼いの犬でも蚊に刺される機会はたくさんあります。窓を開けた瞬間や、散歩に行ったときなど、蚊はどこにでも潜んでいるのです。
フィラリア治療の難しさと危険性
フィラリアに感染してしまった場合、治療は非常に困難です。成虫を殺す薬を投与すると、死んだ虫体が血管内に残り、肺塞栓症という命に関わる状態を引き起こす危険があります。
治療中は、絶対安静が必要になるケースもあります。元気いっぱいの愛犬を長期間にわたりケージやサークル内で過ごさせることは、犬にとっても飼い主さんにとっても大きなストレスです。
また、治療費も決して安くありません。軽度の場合でも数万円、重症になると10万円以上かかることも珍しくありません。何より、愛犬に苦しい思いをさせてしまうことが、最も辛いことではないでしょうか。
予防の重要性
フィラリア症は、予防がとても簡単なのに比べ、治療は非常に困難という特徴があります。月に一度の予防薬の投与だけで、愛犬を守ることができるのです。
私も以前は「毎月の予防って本当に必要?」と思ったことがありました。でも、獣医師から「フィラリアの治療よりも予防の方が、犬にとっても飼い主さんにとっても、心身ともに、経済的にも大きく負担が少ない」と教えてもらい、予防の大切さを実感しました。
愛犬を守るためには、定期的な予防こそが最善の方法なのです。
フィラリア予防の具体的な方法
フィラリア予防薬には、いくつかの種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
1. チュアブルタイプ(噛んで食べるタイプ)
最も一般的なのが、おやつのように与えるチュアブルタイプの予防薬です。
メリット
- 味付けされているので、多くの犬が喜んで食べます
- 自宅で簡単に与えることができます
- 錠剤タイプなので正確な投与量が確保できます
デメリット
- 食べムラのある犬や、薬を警戒する犬には与えるのが難しいことも
- 体重に合わせた正確な投与が必要です
- 稀に嘔吐などの消化器症状が出ることがあります
私の愛犬は、チュアブルタイプの薬をおやつと勘違いして喜んで食べてくれるので、毎月の投薬がとても楽です。でも、飼い主さんの中には「うちの子、絶対に食べてくれない!」という方もいらっしゃいますよね。そんな時は次のタイプが良いかもしれません。

2. スポットオンタイプ(首筋に垂らすタイプ)
首の後ろの皮膚に直接液体を垂らすタイプの予防薬もあります。
メリット
- 食べさせる必要がないので、薬を嫌がる犬にも使いやすい
- 多くの製品は、ノミ・ダニ予防も同時にできる
- 体重ごとにパイプのサイズが分かれているので投与量ミスが少ない
デメリット
- 垂らした部分を舐めようとする犬もいます
- 投与後しばらくは犬を触ったり、他のペットと接触させないよう注意が必要
- まれに皮膚炎などの反応が出ることがあります
3. 注射タイプ
動物病院で半年〜1年に1回注射するタイプもあります。
メリット
- 半年〜1年に1回で済むので、飼い主の負担が少ない
- 確実に投与されるため、飲み忘れや投与忘れの心配がない
- 専門家による投与なので安心
デメリット
- 価格がやや高め
- 病院に行く必要がある
- まれにアレルギー反応などが出ることがあります
予防薬の選び方
どの予防薬を選べばいいのか迷いますよね。私もその一人でした。
選ぶポイントは以下の通りです。
- 愛犬の性格:薬を食べてくれる子なら経口タイプ、嫌がる子ならスポットオンや注射タイプ
- 生活スタイル:毎月の投与を忘れがちな方は注射タイプが安心
- 他の寄生虫対策:ノミ・ダニ予防も一緒にしたい場合は、複合タイプが便利
- アレルギーの有無:過去にアレルギー反応があった場合は、成分の異なる製品を選ぶ
- 費用:予算に合わせて選ぶことも大切です
最終的には、獣医師に愛犬の状態や生活環境を相談して、最適な予防薬を選ぶことをおすすめします。どの予防薬も、適切に使用すれば高い効果を発揮します。
フィラリア予防はいつからいつまで?
フィラリア予防を始める時期や継続期間について、よく質問を受けます。これは地域によっても異なりますが、基本的な考え方をお伝えします。
予防の開始時期と終了時期
一般的に、フィラリア予防のシーズンは蚊が活動する時期に合わせます。
日本の場合は以下の通りです。
- 開始時期:5月〜6月頃
- 終了時期:11月〜12月頃
ただし、地球温暖化の影響もあり、蚊の活動期間は年々長くなっています。また、地域によっても蚊の活動時期は異なります。
私の住んでいる関西地方では、4月から12月まで予防をするよう獣医師に勧められました。沖縄など南の地域では、年間を通じて予防が必要な場合もあります。
地域差と獣医師への相談の重要性
「うちの地域ではいつからいつまで予防すればいいの?」という疑問には、地元の動物病院に相談するのが最も確実です。地域の蚊の活動状況を把握している獣医師が適切なアドバイスをくれます。
また、近年は室内の温度管理が良くなり、冬でも室内で蚊が発生することもあります。年間を通じての予防を勧める獣医師も増えてきていますので、無理のない範囲で検討してみてください。
予防薬の飲ませ忘れたらどうする?
「あ!先月の予防薬、飲ませるの忘れてた!」ということ、ありますよね。
私も何度か経験があります。その場合は、
- 気づいた時点ですぐに投与:1週間程度であれば、すぐに投与して次回の予定通りに続けることが多いです
- 獣医師に相談:2週間以上空いてしまった場合は、次回の投与スケジュールについて獣医師に相談しましょう
- 検査を検討:長期間空いてしまった場合は、感染していないか検査することも検討しましょう
予防薬の投与を忘れてしまっても、焦らず専門家に相談することが大切です。愛犬のために、カレンダーにメモしたり、スマホのリマインダーを設定するなど、忘れない工夫をしましょう。
予防を始める前に大切なこと:フィラリア検査
フィラリア予防を始める前には、必ず検査を受けることが重要です。
なぜでしょうか?
フィラリア検査の目的と重要性
検査の主な目的は、すでに感染していないかを確認することです。もし感染していると知らずに予防薬を与えると、急激なアレルギー反応(アナフィラキシーショック)を起こす危険があります。
特に以下のケースでは検査が必須です。
- 初めてフィラリア予防を始める子犬
- 予防薬の投与を2ヶ月以上空けてしまった犬
- 保護犬など、予防歴が不明な犬
- 他の地域から引っ越してきた犬
検査の流れ
フィラリア検査は非常に簡単です。
- 動物病院で少量の血液を採取します
- 採取した血液を特殊な試薬で検査します
- 10〜15分程度で結果が分かります
多くの場合、検査は数千円程度ですが、愛犬の安全を守るための大切な投資だと思ってください。

フィラリア予防にかかる費用ってどれくらい?
フィラリア予防にかかる費用が気になる方も多いと思います。予算に合わせて選べるよう、おおよその費用相場をご紹介します。
予防薬の種類別費用相場
チュアブルタイプ(経口薬)
- 小型犬:1回約1,000〜2,000円
- 中型犬:1回約1,500〜2,500円
- 大型犬:1回約2,000〜3,500円
スポットオンタイプ
- 小型犬:1回約1,500〜2,500円
- 中型犬:1回約2,000〜3,000円
- 大型犬:1回約2,500〜4,000円
注射タイプ(半年〜1年有効)
- 小型犬:1回約5,000〜10,000円
- 中型犬:1回約7,000〜12,000円
- 大型犬:1回約9,000〜15,000円
実際には動物病院によって料金が異なり、複数の薬を処方してもらうとセット割引があることも。また、通販サイトで購入すると安くなる場合もありますが、偽物や適切に管理されていない薬のリスクもあるので注意が必要です。
予防と治療の費用比較
フィラリア予防にかかる費用と、もし感染してしまった場合の治療費を比較してみましょう。
- 予防費用:年間約6,000〜20,000円程度
- 治療費用:軽度でも5万円以上、重症の場合は20万円以上
経済的な面からも、予防の方が圧倒的にお得ですね。でも何より、愛犬に苦痛を与えないことが最大のメリットだと思います。
要注意!蚊の多い季節のお出かけで気をつけること
フィラリア予防薬を使っていても、蚊の多い環境での配慮は大切です。特に蚊が活発な時期のお出かけでは、以下のポイントに注意しましょう。
散歩のベストタイミング
蚊は朝夕の時間帯に特に活発になります。特に日の出・日の入り後の30分〜1時間は「蚊の活動のゴールデンタイム」と言われています。
可能であれば、
- 朝:太陽がしっかり昇った8時以降
- 夕方:日が沈む前の明るい時間帯
- 夜:気温が下がる夜遅くの散歩も蚊は少なめ
こんな時間帯を選ぶと、蚊の攻撃を受けにくくなります。
散歩コースの選び方
蚊は水辺や湿った場所を好みます。
散歩コースを選ぶ際は、
- 避けたい場所:川沿い、池の周り、雑草の生い茂った場所、水たまりの近く
- おすすめの場所:舗装された道路、風通しの良い公園、日当たりの良い乾燥した場所
私の家の近くには小さな池があるのですが、6〜9月はそのエリアを完全に避けて散歩ルートを変更しています。少し遠回りになりますが、愛犬を守るためには必要なことです。
虫除け対策
犬用の虫除けスプレーもありますが、使用する際は以下の点に注意しましょう。
- 犬専用の製品を選ぶ(人間用は犬に有害な成分を含むことがあります)
- 使用前に説明書をよく読む 初めて使う場合は少量から試す
- 目や口に近い部分には直接スプレーしない 愛犬が舐めないよう注意する
また、虫除けだけでなく、帰宅後にブラッシングをして蚊がいないか確認する習慣もおすすめです。

まとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。フィラリア予防についての理解が深まったでしょうか?
フィラリア予防は、愛犬への大切な贈り物です。たった一度の感染が命取りになりかねないこの病気から愛犬を守るために、以下のポイントを実践しましょう。
- 定期的な予防薬の投与:地域の獣医師に相談し、適切な期間、適切な予防薬を使いましょう
- 予防開始前の検査:初めて予防を始める時や、投与を空けてしまった時は必ず検査を
- 環境対策:蚊の多い場所や時間帯を避け、愛犬を危険から遠ざけましょう
- 獣医師への相談:不安なことや疑問点があれば、遠慮なく獣医師に相談を
愛犬と長く健康に過ごすために、フィラリア予防は妥協できないことです。「予防するのは面倒だな」と思ったときは、フィラリア症になってしまった犬たちの苦しみや、治療の大変さを思い出してください。
さあ、今日から愛犬のために、しっかりとフィラリア予防を始めましょう!愛犬の健康を守ることは、飼い主として最も大切な責任であり、愛情表現でもあるのです。
お読みいただき、ありがとうございました。皆さんとわんちゃんの健康と幸せを心より願っています。
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